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土曜日の午後 

確かにあのとき予感はしていたのかもしれない。

30分後のあたしが、電車の中でつまらなそうに携帯をいじる大学生になっている、予感。



***



30分前、
あたしはある本屋さんにいた。

活字を欲する脳の欲求に素直に従って。


しかし、入ってはみたものの次々と手に取るものに魅力を感じることができず、
レジに持っていくほどの好奇心と期待感を呼び起こす本には出会えなかった。




こういう時って、
諦めて出口の自動ドアを抜ける瞬間がたまらなく憂鬱。

読みたい本が見つかった時のわくわく感や嬉しさを思い浮かべてしまったことに、
ひたすら後悔しなければならないから。


あぁ、入らなければよかった、と。


本屋さんって、好きだけど、嫌い。





そしてあたしは今、
車内アナウンスをぼーっと聞く、つまらなそうな大学生。

予感は的中していたことになる。


更に運の悪いことに、
アナウンスはあたしが乗り換える予定の電車が架線トラブルで運転見合わせだと告げた。

お急ぎのところご迷惑をおかけして大変申し訳ございません、と。




今日は、ついてない日だ。




手に入らないほど欲しくなるという法則に抗うことなく、
高まるばかりの活字への欲求。





***



あたしは基本的に本の貸し借りはしない。

場合によっては貸すこともあるけれど、
借りることは滅多にない。


理由は簡単で、人に借りて満足した試しがないから。
切ないことに。



だから、おすすめの本があったら貸して、というセリフを言える人ってすごいな、と思う。

だって借りた本が、ページをめくるのが億劫で義務作業みたいになっちゃう本だったら、返すとき何て言えばいい?


つまらなかったなんて言えないし、
でも興味深かったなんていかにも嘘っぽいこともいいたくない。


あたしは、変なところで建前が苦手だ。



理由はもうひとつある。

おすすめだよ、といって貸してくれた本に、
魅力を感じることができなかったら、
貸してくれた子に対してどうしようもなく申し訳ない気持ちになる。

なぜだか自己嫌悪すら感じてしまう。

誰かが、素敵、と思ってることに対して共感できないって、悲しい。


でもそれって水の流れが原型をとどめられないのと同じくらい当たり前のことで。



あたしは自然の摂理に抗おうとしてるのかも。

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